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2017年6月20日火曜日

ルーマン読みながらドイツ語勉強(9)[1-1]

ルーマン読みながらドイツ語勉強(8)


Erörterungen über einen Begriff können für sich allein nicht richtige oder unrichtige Resultate ergeben, Wahres oder Falsches entdecken oder feststellen.


今回は副詞句 für sich allein です。意味は「それだけでは」です。

実は für sich だけでも「それだけでは」なのですが、「~だけ」の副詞 allein が付いて強調されています。


この allein は英語の alone に対応する語です。そして両者とも「全部で一つ」という感じに分解できます。

alone = all + one

allein = all + ein

英独とも「全部」は all で、ドイツ語の「一つ」は ein です(不定詞で習ったとおり)。


次に für sich ですが、まず für は「~に対して」の前置詞です(英語の for )。この für は[4格支配]です。


そして

für + [再帰代名詞]

で「それだけでは」という意味になります。「再帰代名詞」というのは[主]と同じ対象を指す代名詞です。そのため「 für + [再帰代名詞]」という形は、[主]が自分自身に対面している自己完結的な感じになります。そのため「それだけ」という意味になるわけです。


前回、学術論文では[主]は[三単][三複]だけ覚えとけば大抵OKという話をしましたが、ということは[再帰代名詞]も[三単][三複]だけ覚えとけばOKです。

そして[再帰代名詞]は[三単][三複]ともに、しかも[3格][4格]ともに sich 一択です。つまり


[再帰代名詞]

[三単3格] sich

[三単4格] sich

[三複3格] sich

[三複4格] sich


です。


ちなみにこの文では[主]は「議論」 Erörterungen [複]、そして「 für は[4格支配]」ですので、この文の für sich の sich は[三複4格]です。


今回のまとめ

  • 「~だけ」 allein = all + ein
  • [再帰代名詞]は[主]と同じ対象を指示
  • für は「~に対して」の前置詞で[4格支配]
  • für sich は「[主]だけ」の自己完結感
  • [三単][三複]の[再帰代名詞]は[3格][4格]ともに sich 一択

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