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2017年6月19日月曜日

ルーマン読みながらドイツ語勉強(8)[1-1]

ルーマン読みながらドイツ語勉強(7)


Erörterungen über einen Begriff können für sich allein nicht richtige oder unrichtige Resultate ergeben, Wahres oder Falsches entdecken oder feststellen.


「文」は基本的に主語と述語で構成されます(以下[主][述]と表記します)。

[主]の核は「名詞」ですが、[述]の核は「動詞」です。

上の文の中には können, ergeben, entdecken, feststellen の4つの動詞が挙がっていますが、今回注目するのは können です。


動詞は辞書の項目として載っているような「不定形」と、文の中で「誰の行為か」が定まった(つまり[主]と結びついた)「定形」に分けられます。日本語で言うと、ただの「食べる」は不定形だけど「私が食べる」の「食べる」は定形、というイメージです。

動詞の定形は主語の「人称」と「数」によって形が変わります。

「人称」には一人称、二人称、三人称の3つがあり、「数」には単数と複数の2つがあります。さらに二人称に敬称と親称の2種類があったりするため

「人称」×「数」= 4 × 2 = 8 通り

の定形があることになります。初学者はこれを覚えるのがものすごく大変で、多くの人にとって躓きの石になっていると思います。


ただ、学術論文の中で出てくる主語の圧倒的多数は[三人称]ですから、主語が三人称の単数の場合と複数の場合([三単][三複]と表記します)の区別がつけば、それで大抵は用が足ります。


上の文中の4つの動詞のうち[定形]は今回注目する können だけで、後の3つは[不定形]です。そして主語は前回見たとおり「議論」 Erörterungen [複]です。

そこで今回は[三複]の[定形]を確認します。なお動詞 können は「~できる」の意で、英語の can に対応する動詞です。

[不定形]  können

[三複定形] können

見ればわかる通り、[三複定形]は[不定形]と同じ形です。[不定形の]語尾の -en を取って、やっぱり -en を付けたと言えば、前も言った「[複]は -en と縁が深い」のもう一つの例となりましょう。


今回のまとめ

  • 動詞は[主]が決まると[不定形]から[定形]になる
  • [人称]×[数]で8通りの[定形]がある
  • 論文読むときは[三単]と[三複]の2通りで大抵いける
  • [三複]は[不定形]と同じ形

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