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2016年6月1日水曜日

2016年度「情報メディア基礎論」レポート課題


期末レポート課題

  • 「なにか〈作品〉を一点選び、〈メディア〉の観点から論じなさい。」

提出期日・提出場所

  • 2年生: 7月12日(火)~7月21日(木)
  • 1年生: 7月12日(火)~8月8日(月)
  • 提出先: 教務課の提出ボックス(期日の16:50まで提出可能

分量等

  • A4用紙(40字×40行)4枚以上(原稿用紙換算で16枚以上)を目安とする。添付資料として画像等の貼付けも可だが規定分量には含まない。

途中課題

  • 「期末レポートの作成に向けて、取り上げる〈作品〉を決め、レポートの構成・計画を書きなさい」
  • 提出期日: 6月28日(火)の本授業終了時
  • 分量等: A4用紙(40字×40行)1枚程度

  • 注意: 期末レポートでは、この途中課題で提出したものから、扱う〈作品〉やレポートの内容が変更になっても構わない。

途中課題講評

提出104名のうちで、扱う作品の重複がなんとひとつもありませんでした! すごい偶然であるとともに、受講生の多様性の表れでしょうか。たいへん大雑把な分類で恐縮ながら〈作品〉のカテゴリー別人数としては、

  • 小説: 35名
  • 映画(実写/アニメ): 31名
  • マンガ:  9名
  • TV番組(アニメ): 7名
  • ゲーム: 4名
  • 音楽: 3名
  • TV番組(アニメ以外): 2名
  • 美術: 2名
  • 企画: 2名
  • 複合: 1名
  • 不特定: 6名

といったところ。このうち「不特定」になっている人は要注意で、課題の要件をまったく、もしくは不十分にしか満たせていない可能性があり、その場合は成績もまともにつきません。例えば『ドラえもん』を扱うといった場合、マンガ版、TVアニメ版、映画版、小説版、等々のどれのことなのかを明確にしないで論を進めたのでは〈作品〉の特定が不十分です。必ず、映画版の『○○』とかTVアニメ版の「○○」の回といったように特定してください。そうしないかぎり〈作品〉を論じたことにはなりません。設定やストーリー/プロットが特定の表現形式を与えられてはじめて、一個の〈作品〉となると考えてください。

他方、○○版と△△版のいわゆるメディアミックスそれ自体を論の対象とするといったやり方はOKで、その点に自覚的なものについては上の集計では「複合」としてあります。

また、一定の現象一般であったり、一定のジャンル一般について論じようとするものもありましたが、これらも〈作品〉を特定していることにはなりません。論の内容がそうした種類のものになるのはOKですが、その場合でも、そうした一般的な事柄が特定の〈作品〉に表れている様を通じて論を展開してください。

また、Aを論じたBという作品(評論など)を〈作品〉として、実質的にはAを論じようとするものがいくつかありましたが、この場合、実質的にはBはA論の先行研究/参照文献でしかなく、やはり課題の要件を十分に満たしているとは言えません。例えば、『貧困について』という書籍を〈作品〉として自分も貧困について論じるような形式ですが、この場合、論の対象は「貧困」であり、「貧困」そのものは〈作品〉とは言えません。

先行研究/参照文献の扱いについては、授業でも強調した通り、この期末課題に限って言えば、なくてもかまいません。むしろ、このような分量の少ない文章で先行研究/参照文献に逐一言及していていたら、ほぼ確実に議論の本体が疎かになります。先行研究の適切な処理の仕方を身につけることは大切ですが、この授業はそれを趣旨としていません。

論点を複数組み込みたい場合は、それが最後にはまとまる方向で論展開をしてください。あれもある、これもある、という感じでただ論点が並んでいる文章は、考えが十分に練られていない証拠です。

また、これも授業内で何度も言いましたが、「ルーマン」とか「蓋然性/非蓋然性」などの私が授業で用いた言葉を使用する必要はありません。私自身はこれらの言葉を用いるのが自分の議論にとって最善と思ったから使っていますが、それが全受講生にあてはまるとは微塵も思いません。自分の議論を表現するのに自分が一番うまく使えると思う言葉を使ってください(場合によっては、それは学術用語ではないかもしれません)。とりわけ、授業内容の要約はいりません。

〈メディア〉の観点から論じるというとき、それが作中に閉じ込められることなく、作品外への一般的な広がりをもった議論となるように考えを練ってください。例えば、『ドラえもん』のタイムマシンは、それがなくては話が成立しませんから、のび太とドラえもんの共同生活を可能にするメディアだと言えるかもしれませんが、それだけだとこの作品の設定を解説していることにしかなりません。しかし、それが「机の引き出し」の中にあることの意味にまで考えを進めれば、それは「引き出し」というもののメディア的特性にまで達する議論となりうるわけです。

あと、いくつか形式面での「お願い」です。(1)「表紙」はつけないでください(分厚くなるし採点時に邪魔なので)。(2)縦書き印刷はやめてください(今回一人いましたが、私としては横書きを想定していました)。(3)手書きはやめてください(手書きは読みにくさの一因であり、読みにくさは低評価の一因となります)。

2016年度「情報メディア基礎論」レポート課題


期末レポート課題

  • 「なにか〈作品〉を一点選び、〈メディア〉の観点から論じなさい。」

提出期日・提出場所

  • 2年生: 7月12日(火)~7月21日(木)
  • 1年生: 7月12日(火)~8月8日(月)
  • 提出先: 教務課の提出ボックス(期日の16:50まで提出可能

分量等

  • A4用紙(40字×40行)4枚以上(原稿用紙換算で16枚以上)を目安とする。添付資料として画像等の貼付けも可だが規定分量には含まない。

途中課題

  • 「期末レポートの作成に向けて、取り上げる〈作品〉を決め、レポートの構成・計画を書きなさい」
  • 提出期日: 6月28日(火)の本授業終了時
  • 分量等: A4用紙(40字×40行)1枚程度

  • 注意: 期末レポートでは、この途中課題で提出したものから、扱う〈作品〉やレポートの内容が変更になっても構わない。

途中課題講評

提出103名のうちで、扱う作品の重複がなんとひとつもありませんでした! すごい偶然であるとともに、受講生の多様性の表れでしょうか。たいへん大雑把な分類で恐縮ながら〈作品〉のカテゴリー別人数としては、

  • 小説: 35名
  • 映画(実写/アニメ): 31名
  • マンガ:  9名
  • TV番組(アニメ): 7名
  • ゲーム: 4名
  • 音楽: 3名
  • TV番組(アニメ以外): 2名
  • 美術: 2名
  • 企画: 2名
  • 複合: 1名
  • 不特定: 5名

といったところ。このうち「不特定」になっている人は要注意で、課題の要件をまったく、もしくは不十分にしか満たせていない可能性があり、その場合は成績もまともにつきません。例えば『ドラえもん』を扱うといった場合、マンガ版、TVアニメ版、映画版、小説版、等々のどれのことなのかを明確にしないで論を進めたのでは〈作品〉の特定が不十分です。必ず、映画版の『○○』とかTVアニメ版の「○○」の回といったように特定してください。そうしないかぎり〈作品〉を論じたことにはなりません。設定やストーリー/プロットが特定の表現形式を与えられてはじめて、一個の〈作品〉となると考えてください。

他方、○○版と△△版のいわゆるメディアミックスそれ自体を論の対象とするといったやり方はOKで、その点に自覚的なものについては上の集計では「複合」としてあります。

また、一定の現象一般であったり、一定のジャンル一般について論じようとするものもありましたが、これらも〈作品〉を特定していることにはなりません。論の内容がそうした種類のものになるのはOKですが、その場合でも、そうした一般的な事柄が特定の〈作品〉に表れている様を通じて論を展開してください。

また、Aを論じたBという作品(評論など)を〈作品〉として、実質的にはAを論じようとするものがいくつかありましたが、この場合、実質的にはBはA論の先行研究/参照文献でしかなく、やはり課題の要件を十分に満たしているとは言えません。例えば、『貧困について』という書籍を〈作品〉として自分も貧困について論じるような形式ですが、この場合、論の対象は「貧困」であり、「貧困」そのものは〈作品〉とは言えません。

先行研究/参照文献の扱いについては、授業でも強調した通り、この期末課題に限って言えば、なくてもかまいません。むしろ、このような分量の少ない文章で先行研究/参照文献に逐一言及していていたら、ほぼ確実に議論の本体が疎かになります。先行研究の適切な処理の仕方を身につけることは大切ですが、この授業はそれを趣旨としていません。

論点を複数組み込みたい場合は、それが最後にはまとまる方向で論展開をしてください。あれもある、これもある、という感じでただ論点が並んでいる文章は、考えが十分に練られていない証拠です。

また、これも授業内で何度も言いましたが、「ルーマン」とか「蓋然性/非蓋然性」などの私が授業で用いた言葉を使用する必要はありません。私自身はこれらの言葉を用いるのが自分の議論にとって最善と思ったから使っていますが、それが全受講生にあてはまるとは微塵も思いません。自分の議論を表現するのに自分が一番うまく使えると思う言葉を使ってください(場合によっては、それは学術用語ではないかもしれません)。とりわけ、授業内容の要約はいりません。

〈メディア〉の観点から論じるというとき、それが作中に閉じ込められることなく、作品外への一般的な広がりをもった議論となるように考えを練ってください。例えば、『ドラえもん』のタイムマシンは、それがなくては話が成立しませんから、のび太とドラえもんの共同生活を可能にするメディアだと言えるかもしれませんが、それだけだとこの作品の設定を解説していることにしかなりません。しかし、それが「机の引き出し」の中にあることの意味にまで考えを進めれば、それは「引き出し」というもののメディア的特性にまで達する議論となりうるわけです。

あと、いくつか形式面での「お願い」です。(1)「表紙」はつけないでください(分厚くなるし採点時に邪魔なので)。(2)縦書き印刷はやめてください(今回一人いましたが、私としては横書きを想定していました)。(3)手書きはやめてください(手書きは読みにくさの一因であり、読みにくさは低評価の一因となります)。