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2011年1月27日木曜日

新潟大学人文学部「人文総合演習B」 第13回 竹内啓『偶然とは何か』

対象文献:
竹内啓,2010,『偶然とは何か』,岩波新書



以下、出席者のコメント。

  • 「1+1=2」を日常的に使っているからといって必ずしもそれが正しいことの証明にはならないな、と後から思いました。「1+1=2」を証明できないと、現実世界、仮想世界について定義することは無理なのでは・・・と思ったり。

  • 難しい議論でなかなかついて行けなかった。

  • 発言の機会を与えてもらったにも拘らず自分の意見を持ち、発表して議論に貢献することができなかった。次回は必ず自分の意見を持って発表できるようにしたいと思う。

  • 確率論と決定論を関連させた展開は初めて見たので新鮮でした。決定論を宗教的観点以外から見てみるのも面白いと思った。

  • 今回、いつも以上に、頭を使った気がするし、話についていくのでいっぱいいっぱいだったけれど、内容自体は面白かった。司会者は、適当に割りふっていて、場をまとめていたと思う。時々の沈黙は、それほど気にならなかった。

  • 今日すごくむずかしかったです。でも、考えたり、お話したりするとそこそこたのしかったとおもいます。あと先生のレジュメが長くて大変でした。すみません。司会者の方がせっかく用意しておいてくれたのに、うまくこたえられずすみませんでした。カゼうつしたらすみません。

  • 報告内容は面白かったんですけど、頭がついていかず、的はずれな質問をしてしまった気がしなくもないです。みなさん凄いですね。

  • 本の内容がよく分からなかったのと、議論についていけなかったので、あまり発言できなかった。次回は発言できるようにしたい。

  • 本の内容がよく分からなかったのと、議論についていけなかったので、あまり発言できなかった。次回は発言できるようにしたい。

  • 私も数学が不得意なので、本書を読むこと自体に少し苦労したけれど、議論を通して少し確率について考えることができてよかったです。

  • コメンテータの感想 第6節について、他の人から色々な意見が出てきた。自分が用意してきたコメントとは異なるものがあることに気付くことができたという点で満足です。

  • コメンテータの感想 頭が痛くなるような難しい話だったなと思いました。

  • 司会者の感想 思うように議論が広がらず、司会としての力不足を感じた。偶然について考えるだけで、こんなにもいろいろな方向に話をもっていくことができるのかと、先生のレジュメのようなものを作れるようになりたいと思った。


2011年1月20日木曜日

新潟大学人文学部「人文総合演習B」 第12回 日本ビジュアルジャーナリスト協会(編)『「戦地」に生きる人々』

対象文献:
日本ビジュアル・ジャーナリスト協会(編),2010,『「戦地」に生きる人々』,集英社新書



以下、出席者のコメント。

  • 情報を知るというのは大事なことだと思うけど、特に、戦争とかに関わる情報というのは、色々と規制されたり、個人や団体の思惑や考えで選択されているのだと思うから、どの情報を選ぶかという能力も必要になると思う。知って、そのあとどうするかというのは、個人によると思うので、人によって違っていいと思うし、正しい何かがあるわけではないと思う。

  • 今回この本を読んで、世界には悲惨な状況にある人達がたくさんいることを知った。行動することは難しいと思うが、まずはいろいろなことを知りたいと思う。

  • こういった議題は「知ることが大切」という結論に至ることが多いなあと思います。たしかに知らないよりは知っていたほうが、自分のためにも周囲のためにも良いとは思いますが、実際、知ったところで何ができるか? という疑問が毎回もやもやと残ってしまいます。

  • 最後に、テレビやラジオなどメディアについての話を先生がされましたが、次の次の発表の私が担当する本に非常に深く関わっているので、興味深かったです。

  • 戦地の現状を知ったとしても、私たちにできることは限られていると思うが、それでも、主体的に情報を集め、自分にできることを考えることが、大切になってくると考える。

  • 自分の考えをはっきりと述べることができて良かった。次回はもっと議論に貢献できるようにしたい。

  • 先日私が観たテレビのニュースでは、コーヒー豆の高騰が問題だといっていました。原因はコートジボワールの内戦による生産の低下だそうです。やはりバカげたテレビは、知的好奇心を満たすような情報を流してはくれないようだ。

  • 戦争に関する資料館に行ったり、地雷除去作業を行っている企業を訪ねたりして、戦争や紛争などに関心はあるし、自分の立場は相対的に幸せだと思っているけども、知っているだけで何もできない自分がいます。知っているだけで、かわいそうだと思っているだけではどうにもならない現実もあるように思いました。募金といってもいろいろなものがあるし、関心があるからといっていつでも協力できるわけもないので、ボランティアやNGOなど、特殊なことをしていない人でも、国際的に協力できる仕組みがあればいいと思います。

  • 私もこの本を読んで、知らなかった事実の多さに驚いた。私自身も読んでもっと各地のことを調べてみようと思ったし、これらの悲惨な現状を多くの人が自分自身のことととらえることができれば良いのではないか、と思った。さらに、自分の生活との違いを実感し、いかに自分がめぐまれているか、周りの環境にどれだけ感謝すべきであるのかを再認識できるのではないかと思った。

  • 私自身あまりボランティア精神を持っていなく、募金とかもしたことがない。今回この本を読んで少し外国の状況に関する情報を手に入れたが、やはり募金をしようという気にもならなかった。知ることで行動にうつす人はいると思うが、みんながみんなそうであるとは限らないということも事実だとも思う。

  • 報告者の感想  自分は今回、テレビをもっと有効に活用していきたいという考えで話を進めていったが、もっと他にもラジオが有効だったという話しをきいて、今度活用してみたいと思った。でも、話し合いを終えてみてもやはり、テレビを活用しないのは勿体ないという思いは強い。(色々事情があるとしても。)

  • 報告者の感想  〇〇さん[=もう一人の報告者]の言った個人のモチベーションが今回の議論にも影響していたような気がしました。モチベーションの差による議論だったように思います。

  • コメンテータの感想  「戦争」という言葉を、かなり無批判に、無検討に遣っていたことを反省した。戦争の定義もよく心得ていなかった。また、メディアの仕組みについても全く知らなかった。あいまいなところが多いままの議論だったので、もっと細部まで、自分の考えをめぐらせたいと思った。

  • コメンテータの感想  みんなに指摘されて、自分の考えが少しうすっぺらかったなと感じた。今回、戦地の状況を知れたことは良かったとは思うけど、実際行動に移すのは難しいことだと改めて思った。

  • 司会者の感想  私はこれからラジオ積極的に聴こうとおもいます! 司会どうでしたか? 話しづらかったですかねみなさん。すいませんでした。みんなさんカゼ治しましょう!


2011年1月19日水曜日

Windowsの「メモ帳」で「右端で折り返す」にすると「右端」で勝手に改行される件について

当方、 Windows Vista を使っておりますが、標題の現象に激しくいらいらして、ググッて調べても、同様の現象が各地で生じていることはわかったものの、どうしたら直るのかが全然わからんかったので、とりあえず実践上はどうしたらいいかについて書いておきまする。



「勝手に改行」は「保存」すると入る

ウェブとかWORDとかの、修飾とか書式がついたテキストを、ただの(プレーンな)テキストに戻すために、いったん「メモ帳」にコピペして、それをまたコピペするというのが、私の主な「メモ帳」利用ですが、ときどき標題のような現象に遭遇していらいらしておったわけです。

で、いつもはWindows特有の摩訶不思議ファンタジー(=仕様)だと思って諦めていたのですが、このたび、思い立ってちょっと発生条件を確認してみました。 その結果ですが、ひとことで言うと、「名前をつけて」でも「上書き」でも、とにかく、

メモ帳の「書式」で「右端で折り返す」にチェックが入っている状態で「保存」すると、その「右端」に改行が入る

ということのようです。



対策(1):「保存」しなければ入らない

なので、メモ帳に入力したテキストも、「保存」しなければいいということになります。上記のような、修飾・書式を外すための一時的なコピペ用なら、まちがって「保存」しない限り問題は生じないということがわかりました。



対策(2):「保存」してしまったら、いったん「右端で折り返す」のチェックを外してまた戻すか、いったん閉じてまた開く

まちがって「保存」してしまったり、作業を中断するためにいったん「保存」した場合は、「右端で折り返す」にチェックが入っていると「右端」に改行が入ってしまいます。 その場合の対処法としては2通りあります。

一つは、「書式」をクリックして「右端で折り返す」のチェックを外すことです。そうすると、右端で折り返されなくなって、一段落が一行になりますが、そうしておいて、また「右端で折り返す」にチェックを入れます。そうすると、「保存」しない限り、「右端」の改行はキャンセルされます。

もう一つは、いったんメモ帳を閉じて、保存されたファイルを開き直すことです。すると、なぜかよくわかりませんが、「勝手に入った改行」は消えています。



要するに、

「右端で折り返す」にチェックが入った状態で「保存」すると、メモ帳が開いているあいだは「右端」に「勝手に改行」が入っているが、この「勝手に改行」は保存されてはいない

ということのようです。なんなんでしょうこれは。実に摩訶不思議ですが、とりあえずこの点を踏まえておけば、いらいらしないでメモ帳を使うことができそうです。。





はてブのコメント欄より転載

改行 2015-12-10 04:52:44

シェアありがとうございます。
4年前からのモノなんですね・・・。騙し騙し使ってきましたが、時々イライラが爆発しそうになります。保存動作はショートカットで無意識にしていることなので「治す」のは難しいですね・・・。

事象検証ありがとうございました!

2011年1月14日金曜日

新潟大学人文学部「人文総合演習B」 第11回 高橋洋一『日本経済のウソ』

対象文献:
高橋洋一,2010,『日本経済のウソ』,ちくま新書



ええと、今回の本は、ちょっと失敗だったなと思うところなきにしもあらずでして・・・ 下のコメントにも、わからなかった、難しかった、という声が寄せられていますが、学生のみなさんの勉強不足とか能力不足というよりは、本のつくりが雑すぎるということでしょうかね。なんか最近こういうその場限りで売れたら儲けもんみたいな新書多いよね・・・

同じような話でも、こっち↓にしたらよかったな、と今更ながらに反省です。岩田本は、中身がきちんと整理されていて、論旨が明確でした。今回ので、わからなくて悔しい思いをした人は、是非どうぞ。

さて、そのような苦境でも、きちんとレジュメをつくって報告・コメントが成立し、司会者のもとで会が成り立つというのは素晴らしいなと思います(学生を褒めることで教員が責任転嫁をしているように見えるかもしれませんが、たぶん気のせいです・・・)。

報告者の議論ですが、一人はデフレの問題を、大卒就職率の低下の問題に落とし込んで論じました。何かが問題である、というときに、近い将来自分たちが直面することになる危機と絡めて、その問題性を際立たせるというのは、報告として有効な戦略です。

もう一人は、現在の市場には魅力的な商品が多く出まわっており(商品の魅力が昔よりも低下するなんてことは起こりにくいはずですよね)、魅力的な商品が多いなら需要が高まって物価が上がるはずなのに、実際はデフレであるという事実から出発して、このギャップこそが金融という問題の在り処だと指摘しています。もちろん、その問題の輪郭をきちんと描いたり、ましてや十全な解決を与えるということが、学生のゼミ報告ごときでできるわけはありません(うちなんて人文学部の1年生なわけだし)。しかし、ぼんやりとでも問題の気配を察知すること自体が、非常に重要な学問的発見だということも事実です。

さて報告者は二人とも、自分たちにできること、やらなければならないこと、を示唆するという方向で議論を締めています。これは、若者の議論として(?)、自分の人生に対して前向きで建設的ではあるように思いますが、しかしそこで議論を止めてしまうと、問題が解決されないことが、あたかも個々人、とくに若い人たちの努力不足、怠惰のせいになってしまいがちです。これは、本来その問題に対して責任を負わなければならない人たちにとって大変に好都合な事態です。若者批判してればいい、ということですから・・・

実のところ、個人にとって前向きで建設的なことが、全体にとっては後ろ向きで非建設的だったりすることがよくあります。議論をこの陥穽にはまらせないためには、自分たちの努力目標を示すと同時に、その限界をも示すべきでしょう。つまり個人の努力では越えがたい壁の存在を示すことです。それが「制度」の問題につながるわけですが、個人の努力の議論を介したことで、その輪郭がより明確に見えてくるはずです。(ここでは「制度」という言葉を、個人の行動の前提になるがゆえに、個人の行動によっては変更できないもの、というような意味で使っています。)

さてここで、この文章の冒頭に戻ってもらえば、私が、今回の文献選択について反省しつつ、それにとどまらずに、近年の新書出版のあり方に対して批判的なコメントをしていることに気づかれるかと思います。これこそが、まさに、個人の努力不足を指摘した上での、制度論的問題領域の開示に当たるわけですね!



以下、出席者のコメント。

  • 今回の本はあまり理解することができませんでした。しかし、これを機に少しずつ経済について勉強してみたいと思いました。

  • 経済についてもっと知るべき、というのは賛成だが、多くの人は、つい先日の私みたいに、こういう本を読んで自分の無知を思い知らされないと経済を勉強しないと思う。大人として最低持っていないとやばい知識は今のうちに持っていたい。とりあえず池上本買います。

  • 今回の本は、読んでも全然理解できませんでした。でも今回の議論を通して、少しではあるけど理解が深まったと思います。また、経済の話題であっても、マスコミや教育、政治など様々な問題に関連していることがわかりました。

  • 今回の本は難しかったので、自分の考えや意見が自分でもわからなくなるし、報告者への質問も正直、どこを質問すればいいのか、という感じがあった。経済学を勉強するということが、議題にも上ったけれど、やっぱり専門じゃなくてもある程度の知識は必要だと感じた。

  • 経済に関する話題は苦手だったので、とっつきにくいという印象があった。今回、本を読んだり、自分ではあまり発言できなかったけど周囲の議論をきいていて、興味や関心が深まって良かった。自分自身でこれからも新聞などで見ていきたいと思う。

  • 経済についてよく分からないことが多く、考えがまとまらなかったが、とりあえず自分ももっと経済について関心をもつべきであると感じた。

  • 経済をよくするために私たちができるのは、やっぱり独学で経済を学ぶしかないのだと、この議論がすすんでいくなかで痛感した。

  • 報告者の感想  まず本がむずかしくて大変でした。みなさんの質問や意見にも上手くこたえられずに申し訳ありませんでした。コメントとか残っているので、そっちもがんばります。

  • 報告者の感想  物事にメリット・デメリットがある話が興味深かった。「全体にとってのメリット」が、「個人にとってのメリット」の数、量の多さ、大きさで表されるのか、それとも別の観点ではかられるのか。また経済を勉強して、政党を選ぶ際の材料がふえたとき、「全体のメリット」を考えるといっても、必ず不利な人も有利な人もでるので、経済勉強した人が自分のメリットとなる方を選べるということなのかなと思った。

  • コメンテータの感想  今回コメントに対する意見やつっ込みが多く感じた。なるほどと思わず納得してしまうことも度々あり、自分の見方というのはやはり狭く、他の人の意見によって気づかされることが本当にたくさんあるのだと痛感した。それにしても、今回の本は全然わからなく、読むのが大変だった。

  • コメンテータの感想  自分の生活がかかっている問題なのに、他人事のようにとらえていたと思う。知らなければ自分が取ることのできる対策にも乗り出せないだろうと思った。自分の意見がぶれがちなので、根拠をしっかり持ちたいと思った。

  • 司会者の感想  経済についての話はむずかしくて、なかなか理解しにくい本であった。それでも議論がスムーズに行うことができたように思う。このことから皆の経済に対する意識がある程度高いのでは、と感じた。