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2017年6月27日火曜日

ルーマン読みながらドイツ語勉強(16)[1-2]

ルーマン読みながらドイツ語勉強(15)[1-1]


Ihre Aufgabe ist es, zu systematischen Entscheidungen aufzurufen und solche Entscheidungen in ihren Konsequenzen zu klären.


今回から第1段落第2文に突入です。

赤字にした ihre Aufgabe はこの文の[主]で、したがって[1格]です。

この Aufgabe は[女]です。語尾が -e で終わる単数名詞は大抵[女]です。例外もありますが、とりあえず -e で終わっていれば[女]ということにしといて、間違えるたびに覚えればいいです。「語尾が -e だから[女]だと思った」というのはそれなりにリーズナブルな言い訳です。

あとこの名詞は Auf-gabe の形なので Gabe, Abgabe, Angabe, Ausgabe, Beigabe, Eingabe, Hingabe, Maßgabe, Vergabe, Vorgabe, Zugabe, Zurückgabe なんかの似たような形の名詞は、これは全部確実に[女]です。

というわけで、この Aufgabe は[女1格]で、意味は「課題」とか「任務」です(英語の task に相当)。


今回の主役はこの名詞の前に付いている ihre です。これは所有冠詞(「~の」)で、 ihr に格語尾 -e が付いた形です。 これについても「[女]と[複]は似ている」が言えます。


というのも「[女]の」も「[複]の」も、どちらも ihr と書くからです。


次に格変化ですが、後に来る名詞 Aufgabe は[女]ですから、[女]の定冠詞の格変化を復習しておきます。あと、この点においても「[女]と[複]は似ている」ことを確認するために、[複]の定冠詞の格変化も合わせて見ておきます。

[女1格] die [女2格] der [女3格] der [女4格] die

[複1格] die [複2格] der [複3格] den [複4格] die

[女]が[ディ|デア|デ|ディ]なのに対し、[複]が[ディ|デア|デ|ディ]と、[3格]が違うだけで後は同じです。


もう一つ「[女]と[複]は似ている」ことがあって、それは定冠詞も不定冠詞も所有冠詞も格変化の仕方は同じ、ということです。[男][中]では、定冠詞と不定冠詞・所有冠詞で格変化がちょっとだけ違うのですが、[女][複]ではまったく同じなので違いを気にする必要がありません。


すなわち、先の定冠詞の場合と同様に、

[女1格] ihre [女2格] ihrer [女3格] ihrer [女4格] ihre

[複1格] ihre [複2格] ihrer [複3格] ihren [複4格] ihre

となります。

そのうえで、上の文では[女1格]ですから ihre Aufgabe となっているわけです。


ではこの ihr は、何を承けているのでしょうか。[女]なのか[複]なのか、どの名詞なのかは、この文だけ見てもわかりませんので、もう一度前の文を見ないといけません。

Erörterungen über einen Begriff können für sich allein nicht richtige oder unrichtige Resultate ergeben, Wahres oder Falsches entdecken oder feststellen.

すると Erörterungen と Resultate が[複]で Begriff が[男]で Wahres と Falsches が[中]ですから Erörterungen と Resultate のどちらかです。あとは文意から判断して Erörterungen を承けていることがわかります。

つまり「ある概念についての議論は~できない」という前文に対し「では概念についての議論の課題は何かというと」という繋がり方をしているわけです。


今回のまとめ

  • Aufgabe は[女]
  • -e で終わる名詞は[女]が多い
  • [女][複]を承ける所有冠詞は ihr
  • [女][複]に付く不定冠詞・所有冠詞等の格変化は定冠詞と同じ

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