Der Funktionsbegriff in der Verwaltungswissenschaft
名詞は、文の中で使われるとそのつど様々な役割を担います。
Aは|Bの|Cに|Dを|与えた。
という文を見ると、4つの名詞 A, B, C, D はそれぞれ異なる役割を与えられています。
日本語では「~は」「~の」「~に」「~を」という助詞を名詞の後ろにつけることによってこの4つの役割を明示しているわけですが、この役割を「格」と呼びます。ドイツ語ではこの格に1~4の番号を付けて区別します。
すなわち
「~は」=[1格](主語)
「~の」=[2格](所有)
「~に」=[3格](間接目的語)
「~を」=[4格](直接目的語)
です。
基本は、この日本語の助詞とドイツ語の格番号の対応を覚えておけばOKですが、この対応からはみ出す場合も出てきます。この論文のタイトル
Der Funktionsbegriff in der Verwaltungswissenschaft
でも、2個の名詞の格ははみ出す場合の例になっています。
論文タイトルは1個の「文」にはなっていなくて、名詞をぽんと置いているだけです。こういうただ「ぽんと置く」とき、名詞は[1格]です。
このタイトルだと「行政学における機能概念」のうち、「機能概念」が「ぽんと置かれている」わけです(「行政学における」はこの「機能概念」を修飾する関係で、これについてはまた後で扱います)。
なのでこのタイトル内の名詞「機能概念」 Funktionsbegriff [男]は[1格]です。性と格をあわせて[男1格]と表記することにします。
今回のまとめ
- 文の中で名詞が担う役割を「格」と呼ぶ
- ドイツ語の格には、日本語の助詞「~は」「~の」「~に」「~を」に対応して[1格][2格][3格][4格]の4つがある
- 「格」には上の対応からはみ出す用法もある
- 名詞を「ぽんと置く」だけのときは[1格]
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