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2017年7月3日月曜日

ルーマン読みながらドイツ語勉強(21)[1-2]

ルーマン読みながらドイツ語勉強(20)[1-2]


Ihre Aufgabe ist es, zu systematischen Entscheidungen aufzurufen und solche Entscheidungen in ihren Konsequenzen zu klären.


二つ目の[不定詞句]です。動詞 klären (英 clarify)は

[4格] | klären

[4格]を|明らかにする

という形で使いますが、どういう点で明らかにするのかも書きたいときは、前置詞 in +[3格] の形で情報を追加します。つまり

[4格] | in [3格] | klären

[4格]を|[3格]の点で|明らかにする

というふうにします。


そこで[4格]目的語から見ますとこれは

solche Entscheidungen

です。「決定」 Entscheidungen [複]については前回やりました。


solch は英語の such に対応する語で「そのような」ですが、英語と同様、その「どのような」の内容は、前に既述の事柄を参照することもできますが、後で説明することもできます。ここでは[複4格]を表示するために solche になっています。

[複1格] die [複2格] der [複3格] den [複4格] die


「どのような」の内容ですが、この文では直前の[不定詞句]に systematische(n) Entscheidungen (体系的決定)が登場しています(語尾を -e(n) としているのは、文中には[3格] -en として出てくるのに対し、こうやって取り出して書くときは[1格] -e にするのが普通だからです)のでこれのことです。それも、単に「体系的な」ということを指示しているというよりは、「概念についての議論によって促された体系的決定」という、前文からこの[不定詞句]に繋がる Entscheidungen に関わる条件付け全体を承けていると読むべきです。


次に[ in [3格]]の部分を見ますと

in ihren Konsequenzen

です。まず Konsequenzen は「帰結」 Konsequenz [女]の複数形です。英語では consequence ですね。英独ともに -ent で終わる形容詞が名詞化したものです。

[英] consequent → consequence

[独] konsequent → Konsequenz [女]

このように、形容詞の語尾 -ent を -enz に換えると必ず[女]になります。そして[複]は必ず -enzen です。


所有冠詞として ihr が付き、[複3格]を表示するために ihren になっています。

[複1格] die [複2格] der [複3格] den [複4格] die

所有冠詞 ihr は[女][複]のいずれかを承けますが、ここでは明らかに直前の Entscheidungen [複]を承けていて[不定詞句]全体では

そのような決定を|その決定の帰結に関して|明らかにする

という意味になっています。


というわけで、文全体としては

「その課題は、体系的な決定を促し、その決定の帰結を明らかにすることである」

という感じになります。


今回のまとめ

  • [[4格] | in [3格] | klären]で[[4格]を|[3格]の点で|明らかにする]の意味
  • solch は英語の such に対応
  • -ent 形容詞から作った -enz 名詞は必ず[女]で、[複]は -enzen

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