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2011年12月23日金曜日

少年ニクラス・ルーマンの勉強

Detlef Horster の Niklas Luhmann より、 Horster によるインタビューの部分の抜粋(28-29頁)。ちょっと訳がかたいですが・・・

ホルスター

あなたの読者はみんな、あなたが持っている一般教養の堅固さに瞠目しています。それはどこで身につけられたのですか。ご家庭ですか、それとも学校でしょうか。あるいは……。

ルーマン

家庭でというのはあまりないですね。母方も父方も、教育のある家系ではありませんでしたから。だから勉強については親から受け継いだものというのはありません。教師とか法律家とか医者とかならそういうのもあるんでしょうが。父は私に、経済関係については、強い興味を抱かせました。確か8歳のときだったと思いますが、私は父が新聞を読んでいるのを見つけました。何を読んでいるのかと思って、私は父の背後に寄っていきました。父が読んでいたのは、紙面いっぱいの数字でした。何を読んでいるのかと聞くと、父は「株式相場だよ」と答えました。なぜそんなものを読むのかと聞くと、父は「相場は嘘を吐かないからね」と答えました。それ以上は何も教えてくれませんでした。そこで私は、嘘を吐かないのは相場だけであとは全部嘘なのかとか、それについて父はどう考えているのか、と一人で考えました。

うちにも本棚はありましたが、たいした本は揃っていませんでした。リューネブルクにはよい市立図書館がありました。私はそこでかなりたくさんの本を読みましたし、また学校での教育も当然優れたものでした。ラテン語もギリシャ語も習いました。ラテン語の授業は毎日あり、たとえばリウィウスを2頁予習してくるという宿題が毎日出され、学校ではそのテクストについて議論しました。

ホルスター

独学への関心はどのように出てきたのですか。

ルーマン

よく覚えていませんね。いつの間にか芽生えてきたんでしょうね。始まりを見つけるのは難しいのです。ナチの少年誌 Die Jugendburg を読んでいましたら、ネアンデルタール人とか、全身毛むくじゃらの人間の話が載っていました。別の頁にはアダムとエヴァの話が載っていました。そこで私はこの点について解明しようとしました。もともと私は歴史的な関心が強かったんですね。

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